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9/24(日)『ブルーハーツが聴こえる』清水崇監督「少年の詩」舞台挨拶

9月24日(日)、映画『ブルーハーツが聴こえる』上映後に、「少年の詩」を制作された清水崇監督を招いて舞台挨拶を開催致しました。

20170924「ブルーハーツが聴こえる」清水崇監督

ゲスト:清水 崇 監督…劇中「少年の詩」制作(清水)
進 行:和田 浩章…CINEMAChupkiTABATA支配人(-)

-『ブルーハーツが聴こえる』はいろんな方々にご協力いただいて、字幕と音声ガイドを製作させていただきました。そして、音声ガイドについては監督が一人一人来てくださって収録させていただいたんですけど、その言葉のひとつひとつを選んでいただきまして、みなさんの座席に付いています設備でガイドを体験できるようになっています。では準備が整いましたので、始めたいと思います。盛大な拍手でお迎えください。清水崇監督ですどうぞ!

(場内拍手)

清水:皆さん今日はお越しいただきましてありがとうございます。みなさんの中では最後6作目の「タロー!」しか印象に残ってないかもしれませんが(笑)4作目の『少年の詩』を監督しました清水崇です。長い映画だったのでトイレへ行きたい方もいらっしゃると思います。気兼ねなくトイレなどお済ませの上、戻ってきていただけたら(笑)幸いです。しばしお付き合いください。宜しくお願い致します。

-宜しくお願い致します。

清水:僕はTHE BLUE HEARTS、中高生の時に毎日聴いてました。大好きで思い入れもありますし。アルバムも全部買ってました。

-それで、映画の話があった時に「やります!」って感じだったんですか?

清水:そうですね。ただ、僕もファンの1人だし、皆さん個々に自分で思い描いている音楽や曲からのイメージとか、聴いた当時の印象を壊されたくない想いもあると思うんです。わざわざそれを30年のうちに映像にされると、具体的な物語とか、人物とか、各監督の思いが出てるものを押し付けられるような印象を持つ方もいるでしょうからそういう人は、好きだからこそ観ない。観たくないっていう人もいるだろうなぁと。そこは躊躇したんですけど。

-プレッシャーを感じつつ?

清水:はい。プレッシャーを感じつつも、どうしても好きなので、自分のその曲に対する想いを今、大人になってつくれるなら是非やりたいと思いました。

-それが『少年の詩』だったんですね。一番好きな曲なんですか?

清水:一番というと難しくて、どの曲も好きなんですけど、ブルーハーツの曲で「リンダリンダ」とか、今回下山天監督の「人にやさしく」とか、幾つかテレビドラマの主題歌やCMなどで使われていたり、世代じゃなくても知られている曲だったりとか、他にも、カラオケが普及してからは友達やご家族、先輩後輩が歌ってて知っていた曲だったり、どこかで耳にしたことがある代表的な曲があると思うんですけど、そうじゃないものでも、自分の中での名曲だと思えるものから絞り込んで「少年の詩」を選びました。
背景となっている1987年、劇中の少年とは違い、僕は中学生でしたが、少年の反骨精神というか、親とか大人とか社会に向けて、鬱屈したものが溜まってきて、大人になる手前の思春期と言われる世代…この歌が僕にはかなり刺さっていて、今でも変わっていない気がしていて、それで選ばせていただきました。

-着想から、この曲だったらこうしよう!というのがすっと見えてきたんですね。

清水:そうですね。僕、もう40過ぎなんですけど、今だに子供っぽくて変わってないんですよ。自分で言うのも何なんですけど(笑)…もう子どももいるんですけど…よく妻に怒られるんですけど(笑)

(場内爆笑)

20170924「ブルーハーツが聴こえる」清水崇監督

清水:子どもから「友達ともめた」とかいろんな話をされた時に「もう、たまにはやっちゃっていいんだよ!」みたいなことを僕が答えると、妻が「そういう言い方しないで!あなたの時とは違うんだよ!」って(笑)こんなぶつかりがね、最後の豊川悦司さんの『1001のバイオリン』でもそうでしたけど。いつまでも、こう引きずっているお父さん。捨てきれないお父さん。と、子どもを育てながら社会に適応しなきゃいけないお母さん。女性と男性の見方って違うと思うので、その辺は今の僕も子供じみたことやるし、そういうところがあるので、曲聞くと当時の自分に戻れるし、あんまり変わらないんですよね。まさに「これをやりたい!」となりました。

-なるほど。ちょっと制作の前に、この映画は、本当の公開は2015年予定だったそうなんですが。

清水:2014年に撮影していて、2015年に公開予定でした。で、僕は年末に撮影したんですけど、生まれ故郷の群馬県前橋市で撮りたいと思って、市長さんにも挨拶したり、色々地元のフィルムコミッションの方々に相談したりして、許諾をいただきました。あと、小学生の時に僕が通ってた母校が本編に出て来たりとか、通学路もそうだし、団地のシーンも、友達がたくさん住んでた場所だったり…。

-じゃ、もう本当に自分が育った風景をそのまま映画にしたような作品なんですね。それが、2017年の公開になったわけですけど…。

清水:何があったのかというと、これを全部語ると長くなってしまいますが(笑)『少年の詩』なのに大人の事情がありまして(笑)

(場内爆笑)

清水:本作を企画したプロデューサー陣と、さまざまな会社や出資からなる製作委員会が崩壊しまして、で、つくって出来上がったのはいいけど、配給も公開する劇場も抑えていたところが全部無くなっていてですね、気がついたら。

-うわぁ、そんなことあるんですね。

清水:いえ、普通はあってはならない、有り得ない事なんですよ。6人の監督がいて、6作品それぞれの制作プロデューサーも、スタッフも、キャストも制作会社も全部違うんですよね。で、僕みたいにやっぱり他の監督作も限られた、決まった予算の中で、地元の協力とかその土地土地の協力があっての賜物で…もう最後の『1001のバイオリン』の福島とか大変だったと思うんですけど、僕も年末に撮影したので、年末なんかスーパーとかデパートとか撮影に貸してくれるわけないですよね?売り出し時ですから…それを融通利かせてくれたりとか。

-えー?!

清水:本当にクリスマス直前とか一番世間がせわしい時期ですから、エキストラも、普段協力してくださる方も集まらないので、全部僕の親、兄弟、親戚、おじさんおばさんに声かけて、で、兄弟たち、友達、FacebookとかSNSとか色々あるので、そういうところで声かけていただいて本当に卒業して何十年ぶりに会う友達とか来てくれたりして。

-じゃぁ、久しぶりの再会とかあったんですね。

清水:ありましたね!エキストラのヒーローショーの「わー」って応援しているシーンは、殆んど知ってる顔なんですよ(笑)

(場内爆笑)

20170924「ブルーハーツが聴こえる」清水崇監督

清水:だいたい知ってる顔なんで、ボランティアで来てくださっている方々や、市長さんにも、公開できなくなった事情を何と説明したらいいのか?顔向けできなくなってしまいました。代表はやはり監督になるし、地元出身者ですしね。豪華な顔ぶれの出演者やそれぞれの所属事務所さんにも謝りつつ「何でなんだ」という事情がちゃんと話せないような時期が2年ほど続いてまして、

-それはモヤモヤしますね。

清水:ただ、本作は僕1人でなく、6作品あったので、他の作品に関わる同じ思いの監督はじめとする方々も居てくれた事が心強かったんですけど、その中で色々話し合いが続いて、北海道のゆうばり国際ファンタスティック映画祭とか、したまちコメディ映画祭とか、特別上映をしてくださるところがでてきて、その反響がすごく良くてですね、都合のつく監督陣が何人か映画祭の場に出向いて、上映後にあらかたの事情を話しつつ、「皆さんで、SNSでつぶやいて欲しい」と、配給がなくなってるらしいよ(笑)全国でやりたいんだ!という話をしました。そんな活動をしつつ、各作のプロデューサー陣が団結してくれて、クラウドファンディングをやろう!って話にこぎつけたんです。

-皆さん本当に苦労されてて、普通に観ている分には結構スムーズに行くのかなぁって思われている方もいらっしゃると思うんですけど、それでいろんなことがあって、ようやく…という感じでしょうか。

清水:僕の作品でいうと、例えば知り合いがたくさん参加しているエキストラの中に、ご高齢な方や、若い方でも、撮影後に病気などで亡くなってしまった方もいらして、完成した作品をお見せできる術もなく、ちょっと僕には別の意味で泣けてきちゃうところがあるんですが…。

-そういう方にも出ていただいたと…では、監督としても忘れられない作品になったということなんですね。

清水:そうなんです。忘れられないですね。映像としてその人が動いてるのはこの作品が最後だ、というのもありますので。

-この作品のキャスティングはどのように決まっていったのでしょうか?

清水:大体イメージは決めてました。優香ちゃんは…というかご結婚されたので優香さんですね(笑)優香さんは以前、僕のホラー映画に主演していただいていて、それ以来彼女とのタッグは2度目でした。『少年の詩』に出ていただいた時はまだ彼女は独身だったので、お母さん役をお願いするのは少し懸念と不安もあったんですけど、躊躇無く、しっかり演じてくださって、しかもシングルマザーという役を引き受けてくださって…リハーサルでも現場でも、お子さんと接する機会を増やしたりして、早く打ち解けられるように工夫はしました。人によっては子供は好きだけど、どう扱っていいのかがわからなくて苦手という方もいらっしゃいますからね。独身の方だと特にそうなので…でも何の心配も要りませんでした。

-本編観てて、全く違和感がありませんでしたね。そこで、子役の内川蓮生くんもすごい演技でしたけど、どのように選ばれたんですか?

清水:内川蓮生くんは、オーディションで選ばせていただきました。オーディションって、普通どっかの会議室みたいなところで台詞読ませてみたり、他の役者さんと絡んでもらって、相手の態度が変わった時にどう対応するのか、等色々するんですけど、この役のオーディションに関しては、外まで飛び出して…この作品は走り回ったり、子供とはいえ結構なアクションシーンを考えていたので「近くの公園に行こう」って言って(笑)

-公園に行って?(笑)

清水:公園に連れ出しまして「そこからここまで飛んでごらん」とか「このガードレールのへりの上を歩いてみよう」とか、もちろん安全圏内でですけど、で、その身体能力とか、まわりの人と打ち解けるコミニュケーション能力をどれくらい持っているとか、そんな事を踏まえて…。

-そんな風に決めていかれたんですね。この作品は、場面の随所に隠れた面白いところがいっぱいあったんですけど、キリスト教の看板があったんですけど、気づいたお客様…あっ、気づかれた方がいらっしゃったようですね。

清水:俗に言われるキリスト看板ですね。今もたまにありますけど、あれって、子どもの頃、僕怖かったんですよ…黒に黄色で文字が強調されてたり「キリストの血は」っ赤文字て書かれてたりして。僕、ホラー映画撮ってる割に、中学生までホラーなんて観れなかったんで(笑)「こういう映画にわざわざお金払って観る人って居るんだ」「こんなのをつくる大人ってどうかしてるんじゃないか」みたいな。

(場内爆笑)

-そうだったんですか!わからないものですね(笑)

清水:まぁ、そういう大人になっちゃってるんですけど(笑)なんか怖かったですね。何かそういう子どもの時のふとした…多分皆さんも大人になって「ああ、あれ怖かったね」とか「不思議だったね」「何だったんだろう?」といった隠れたエピソードってあるじゃないですか?言われてみればあったね。みたいな。そういったアイテムを色々作品に入れ込みたかったんです。例えば、眼科のどーんとデカい目が描いてある看板とか、多分全国にそういったものがあったと思いますけど、怖かったですね。なんかそういうのって子供にとってインパクトがあるので「あの目玉のところで待ち合わせしよう!」とか(笑)あるわけです。そういう感覚ですかね。

-そういった要素が一回だけじゃなくって、色々なところに出て来ていて、音声ガイドを製作している時に聞いて、結構びっくりしましたね。

清水:実は劇中の団地前の公園で、一度映り込むキリスト看板は、その後、少年が家を飛び出してもう一回映るときには、その文言が変わってるんですよ。

-そうなんですよ。気づいたお客様いらっしゃいましたでしょうか?

清水:何度か観ると分かるんで、今のお話で興味持たれたお客様は、明日も上映してますしね(笑)そういうのが細かく他にもあるかもしれません。

-あとは「いすゞジェミニ」のCMとか、もうよく許諾を得られたなぁと思いました。

清水:当時のものをそのまま使いたくて、プロデューサーに話をして、いろんなところをたらい回しにされながら昔のCMを管理している会社とか協会に連絡を取ってもらったりして「何としてもこれを使いたいんだ!」って。ジェミニのCMなんかはちょうどバブルの時のCMなので「CMといえは海外ロケ?」みたいな風潮の時代で(笑)、浮かれた大人たちがCMの撮影を2日で済ませて残り1週間は旅行して過ごして帰ってくるみたいな。

-バブルですねー(笑)

20170924「ブルーハーツが聴こえる」清水崇監督

清水:僕も調べたんですけど、実際にパリの地下鉄使って撮ってるんですよね。そのために、復旧させる約束で柱を取り除いたりまでして。当時子どもながらに「とんでもない映像だ」と思って、今みたいにCG使ってないですし、本当に「007」シリーズのスタントマン呼んでカーアクションで撮ってたりする。しかも海外で撮っているとか、そういうCMすっげぇなと当時思ってたので。それを入れたかったんですよね。で、ちょうど車が地下鉄構内に突っ込んでいくモチーフと少年が殴り込みに走っていく場面を重ねたいという思いがありました。

-そうだったんですか!すごいですね。

清水:少年の不貞腐れ方やアクションは、大体僕が子どもの頃にやってたことですね、さすがにヒーローショーに殴り込みには行ってませんけど(笑)

(場内爆笑)

清水:大体僕がやって叱られ「何度言ったら分かるの?」と言われ(笑)

-エスカレーターの乗り換えとかやってたんですか?

清水:散々やってましたね(笑)今のコンプライアンスでは許されない状況です。もちろん、撮影時はアクションチームにフォローに入ってもらいましたけどね。

-皆さん気づいたかと思いますが、商店街を健(たける)くん(内川蓮生くんの役名)が急角度の体制で駆けるシーンがあるんですけど、あれはどうやって撮られたんですか?

清水:あれは、実はワイヤーで身体を吊って曲がる時の角度まで設定して(笑)あそこにこだわりすぎて他に撮るべきだった脚本に元々あったシーンを撮り逃しました(笑)。それでなくなってるシーンもありました。

-どういったシーンがなくなったんですか?

清水:繁華街の裏手にある飲んべえ横丁の路上で寝ちゃってるおじさんを疎ましく思いながら少年が走り抜けるシーンです(笑)男の子って小学校4年生、5年生になった時って「こんなおっさんになりたくない」って思うじゃないですか、大体なっていくんですけど(笑)なんかそういうシーンがあったりとかしました。

-本当に細かい演出や力が結集して、色々な方が手伝ってできた今作なんですけど、これでちょっと野暮なことなんですけど、お客様にどんな気持ちになってもらいたいかというのはあるんでしょうか?

清水:うーん。男の子がメインの話になっているので、男の人は共感してもらいやすいかなとは思うんですけど…。

-めちゃくちゃ共感しました(笑)

清水:女性にも…小学生の頃って、女の子の方が成長が早いし、賢いし、うちの男の子と女の子の子どもの様子を見ていて「こんなに違うのか」って思いますし(笑)女の子からみると、小学生の時の男子って、基本バカっていうか…どうしようもないっていう(笑)何回言っても暴れるし、なんかそんな印象があると思うんですけど、女の人は女の人なりの「あっ、男の子ってこんな風に思ってるんだ」とか「お母さんに対してこんな風に思ってるんだ」とか同世代の女の子に対してもそうです。背伸びしたりとか、っていうのを何となく思い返して「実は自分が子どもの時…あの男の子はあのときこんな気持ちだったのかも」とかそういう風に思い返してもらえたら嬉しいです。

-なるほど。わかりました!

清水:細かな小道具や演出もそうですが、実はほかにも当時の社会を騒がせた事件からの隠喩を、お店や人物の名前の由来に反映したりしています。繰り返し見て気付いてくださる方もいるかもしれません。

-では、質疑応答に入りたいと思います。質問のある方いらっしゃいませんか?

お客様A女性:今日は本当にありがとうございました。健くんかっこよかったです。

清水:ありがとうございました。

-本当にその一言ですね。ありがとうございます。

お客様B女性:ありがとうございます。昨日この映画の上映を友人のFacebookで知って、クラウドファンディングに参加してたので観たいと思って来ました。今日ここに来れて嬉しかったです。『少年の詩』は私も好きで、どんな作品になっているのかすごく楽しみにしていました。映像を観て、私群馬は前橋出身だったので…。

清水:じゃぁ、きっと相当人間のできた方ですね(笑)

(場内爆笑)

お客様B女性:学校のシーンで「あっ、前橋が出て来た」って(笑)それだけでこの映画に親近感が湧いたし、曲も好きだったので、観ることができてすごく良かったです。

清水:ありがとうございます。『少年の詩』を好きな方が観て「こんなはずじゃない」って言う方もいるかも知れないので良かったです。

お客様B女性:あと質問なんですけど、私はやっぱり「ナイフを持って立ってた」というフレーズがすごくこの曲の強いメッセージがあると思ってるんですけど、その部分をこの中での作品にメッセージとして入れてる部分とかあったりするんですか?

清水:そうですね、まさにさっきの社会的な事件の隠喩とちょっとつながっちゃうんですけど、まぁ、少年なりのナイフを持って立ってたっていう表現の意味合いが…当時と今とでは違って感じられる節もあると思うんですよね。もちろん、気持ちの上での歌詞だと捉えられて然るべきなんですけど、今になってみると、それから30年くらい経って、その間に起こってしまったいろんな通り魔事件とかがチラついてしまって、その「ナイフを持って立ってた」という表現が、やっぱり学校とか…許可とってますけど、学校の校長先生とかはその歌詞にちょっとひっかかったりしてたんですね。「歌詞が、どう受け取られるか、大丈夫ですかね?」みたいなことがあって。

-そうなんですか。

清水:で、気にされるのは当然だし分かるんですね。当時と今の捉えられ方が違って来てるんだなって…コンプライアンスとか色々あるんですけど、そうなってしまうのは良くないなって思いながらもそれは表現の自由がなくなっていく事にもつながっていくので、そういうことも含めて色々考えていかなきゃなって想いがあって劇中のネーミングの隠喩につなげてみたりしているんですけど。李監督の『1001のバイオリン』は真向からの社会派でしたけど、『少年の詩』では、そういう想いが自分の中にはあったんですね。説明しちゃうと台無しですね(笑)

お客様B女性:そんなことないです!(笑)ありがとうございました。

-では最後にもうひとり、よろしいでしょうか?

お客様C男性:お忙しいところ今日はありがとうございます。撮影について、どうでもいい事かもしれませんが、2016年まで私、前橋に住んでまして。

清水:どうしたんですか今日は?(笑)前橋からいらっしゃった方ばかりで。

お客様C男性:前橋のユナイテッド・シネマで働いていた時期がありまして、あの駅前の「豊田屋」さんの看板って、どのように設置したんですか?

清水:実はCGです。

(場内どよめき)

-へえー?

清水:僕は映画の舞台は宇宙じゃないんですけど、結構皆さん気づかれてない「そこ?」という部分でCGを使ってたりするんです。

お客様C男性:その前橋で撮りたいって思ったのは、何か想いがあったんでしょうか?

清水:この映画を地元で撮りたいと思ったのははじめてなんですけど、やっぱりブルーハーツを初めて聞いて最も強く影響を受けたのが僕の中高生時代だったので、それもあるし、小学生の想いを軸に描く、となると、自分の慣れ親しんだというか、懐かしい風景も含めて、撮影にあたって一番血肉を注げるものになるなぁという想いがあったからだと思うんです。

お客様C男性:はい、ありがとうございました。

-もうお時間となりました。今作品がどのような状況を経ていろんなエッセンスや想いを込めてつくられて、色々な方の協力があってできた作品だと思います。もう当館では上映させていただいて後半にさしかかっていますけど、皆様に是非この作品を広めていただけたら嬉しいです。今日は清水崇監督にお越しいただきました。ありがとうございました。

清水:皆様、本日はどうもありがとうございました。

(場内拍手)

20170924「ブルーハーツが聴こえる」清水崇監督

(写真:阪本安紗美)

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