シネマ・チュプキ・タバタでは、
目の不自由な視覚障害をお持ちのお客様にも、
当館で上映するすべての映画をお楽しみいただけるよう『音声ガイド』を制作し、
上映時には、全ての席のイヤホンジャックに流れるシステムを組んでいます。
『音声ガイド』とは…
映画の視覚的な情報を補うナレーションのことで、
セリフや音だけでは把握しきれない、登場人物のアクションや情景などを言葉に置き換え、
セリフや音の邪魔にならないよう、タイミングよく挿入されます。
スピーカーから聞こえる映画の音と、イヤホンで聴く『音声ガイド』で、
イメージしながら映画をお楽しみいただくのですが、
この『音声ガイド』が、日本では、まだあまり普及しておりません。
まだ、目の不自由な方々が、映画を観たいと思っているということすら、
知られていないのかもしれませんが、
『音声ガイド』の利用者数の少なさも、原因の一つかと思います。
私たちは考えました。
『音声ガイド』が、一般のお客様にも選択できる映画鑑賞の補助ツールとして、
ご利用いただく機会が増えれば、『音声ガイド』の利用価値が広がり、
普及にも拍車がかかるのではないか?
声優の羽多野渉さんもこの趣旨に賛同してくださり
『言の葉の庭』の世界観に寄り添った素晴らしいガイドナレーションが実現致しました。
羽多野さん自身「ほしのこえ」からの新海誠監督のファンということもあり、
視覚障碍者の方にもいかに作品を伝えられるかといった事を考えてくださりました。
そして同時に一般の方にも聞いて頂き、新海監督作品の細やかで奥深い世界を感じて頂きたいです。
羽多野さんも音声ガイドの原稿で新たな発見があったと仰っておりました。
一度ご覧になられてる方も羽多野さんのガイドと共に『言の葉の庭』を改めて楽しんで頂き、広めてもらいたいです。
そして、この小さな映画館が、
本当の意味で、誰もが対等に映画を楽しめるユニバーサルシアターとして、
たくさんの方々に楽しんでいただけるように願いを込めて。