『縄文にハマる人々』アフタートークイベントのお知らせ
18日より上映の『縄文にハマる人々』 。
私たちの根っこにあるはずなのに、謎に包まれた未知と神秘の世界・「縄文」に、
「ハマる人々」に向けてのインタビューから、全国の史跡行脚などを通して、渦を巻くように迫っていくドキュメンタリー。
映画の後も広がる、縄文への愛・情熱を、ぜひお楽しみいただけましたら幸いです。
◯1月18日(木・初日) 山岡信貴(やまおか・のぶたか)監督
◯1月19日(金) UtaE(うたえ)様
◯1月20日(土) 「縄と矢じり」廣川慶明(ひろかわ・よしあき)様、草刈朋子(くさかり・ともこ)様
◯1月22日(月) 石井匠(いしい・たくみ)様×山岡監督
◯1月25日(木) 平田篤史(ひらた・あつし)様
◯1月26日(金) UtaE様
◯1月28日(日) 堀江武史(ほりえ・たけし)様×山岡監督
◯1月29日(月) 縄文笛つよし(じょうもんぶえ・つよし)様/ミニライブ
◯1月30日(火・最終日) 山岡監督
※トークのみのご予約は承っておりません。
※耳のご不自由な方には、トークの文字通訳(UDトーク)でサポートします。ご希望の方はご予約後、cinema.chupki@gmail.comまでご連絡ください。
※12チケット、サポーター割引適用外となります。
※登壇者は予告なく変更になる場合がございます。
●映画鑑賞のご予約方法は3つ
・WEB予約:https://coubic.com/chupki/2232011
・電話/FAX:03-6240-8480(10時00分〜)
・店頭でも承っています
●ゲストプロフィール
●山岡信貴(やまおか・のぶたか)監督
1993年に初長編映画『PICKLED PUNK』を監督。ベルリン映画祭ほか多数の映画祭に招待上映される。以後も実験的なスタイルを貫きながら定期的に作品を発表し続けつつ、携帯電話キャリアと共に視覚の心理状態への影響の研究やデバイス開発等、サイエンスの分野にも積極的に取り組んでいる。2013年にはロサンゼルスのIndependent film makers showcaseにて全長編作品のレトロスペクティブが開催された。
2010年からドキュメンタリー映画の分野にも進出し、『死なない子供、荒川修作』『縄文にハマる人々』『トゥレップ ー海獣の子供を探してー』などを発表。『縄文にハマる人々』と新作ホラー映画『センチメンタル』ではルミエール・ジャパン・アワード優秀作品賞を受賞する。最新作は『アートなんかいらない!』2部作
●UtaE(うたえ)
UtaE -ハポネタイ代表。
2009年に母とともに北海道清水町にハポネタイ(母なる森) を構え、 現代を生きるアイヌの個人史採録とアイヌアートの展示やライブに 取り組む。
その後一時休止を経て2020年、母より代表を引き継ぐ。
アイヌの口琴楽器ムックリ奏者・ パフォーマーとして国内外でアイヌ文化の伝承と交流に努め、 2014年、ドイツで開催された国際口琴大会に参加。アニメ「 ゴールデンカムイ」ではムックリのパートを担当している。
近年は教育機関を中心にアイヌ文化を伝える講演やワークショップ をリアル会場・オンラインにて開催。 2021年5月よりエフエムおびひろ(JAGA)『anu anu~母なる森 ハポネタイ~』にラジオパーソナリティとして出演中。
●「縄と矢じり」
写真担当の廣川慶明と文章担当の草刈朋子による縄文探求ユニット。ともにNPO法人jomonismメンバーとして三内丸山遺跡Feel The Roots(2009~2018) やMOVEMENTS ONENESS CAMP~縄文と再生(2012~2021)などの野外フェスやJOMO-T展(2010,ラフォーレミュージアム)、ARTs of JOMON(2013~2017)などの縄文アート展の企画制作に関わりながら、二人で全国の縄文遺跡と考古館や郷土館をめぐる縄文旅を開始。北海道から九州、さらに離島まで、各地の縄文のカタチ、環境から読み解ける先史時代の価値観を探求し、写真と文章で発信。また、縄文発信の一環として、黒曜石でつくるアクセサリー作りを行う。
http://nawatoyajiri.com
●石井 匠(いしい・たくみ)
1978年生。芸術考古学者。ペーパー神主。時々芸術家。芸術・宗教・学問を横断する活動を展開。國學院大學大学院文学研究科博士課程後期修了。博士(歴史学)。現在、国立歴史民俗博物館科研費支援研究員、岡本太郎記念館客員研究員。第2回岡本太郎記念現代芸術大賞入選。企画展覧会に「生きる尊厳:岡本太郎の縄文」、「いのちの交歓:残酷なロマンティスム」等。著書に『縄文土器の文様構造』、『謎解き太陽の塔』など。論文に「相互浸潤する物・超自然・人:芸術考古学の理論的視座」など。
●平田篤史(ひらた・あつし)(むかご工房主宰)
photo:Yoshiaki Hirokawa
造形作家。横浜生まれ。小学校1年生のときに偶然縄文土器を手にして以来、縄文人として生きることを決意。独学で縄文土器の焼成をはじめ、小学校高学年で土器の野焼きをマスター。石器づくりや植物繊維を使った編み物なども独学で学び、野草を採取し利用する生活を送り、各地で縄文文化アドバイザーとして活躍。また、各地のアイヌと交流し、アイヌ語講師や木彫などにも精通し、アイヌ文化の復興にも尽力。北海道で毎年コシャマイン慰霊祭を行っている。
●縄文笛つよし(じょうもんぶえ・つよし)(縄文、弥生の土笛・土笛・フルート奏者)
©HaejimaWataru
1967年;福岡市生まれ。生まれながらの視覚障害ゆえ通っていた盲学校にてリコーダーの先生の吹く笛の音に魅せられ、10歳よりリコーダー、15歳よリフルートを学ぶ。 昭和音楽大学にてフルートを吉田雅夫氏に師事。在学中インドヘ旅、ラジギールにて病に倒れ視力をほとんど失う。療養中、土笛と偶然出会い製作を始める。
1989年;自作の土笛に「縄文笛」と名付け演奏活動を始める。
1993年;フランス、ケニアを演奏旅行。
1994年;藤沢での路上フル-ト演奏を始める。
1996年;NHK教育テレビ『縄文笛は生命の響き…』放送。
これまでに全国各地の遺跡や博物館、能楽堂やホール等にて約1000回以上の演奏を行う。現在、コンサートの他、福祉施設での出前フルート演奏、保育園での絵本の読みきかせの伴奏等も行っている。なかでも「縄文の土笛」の演奏では楽器としての可能性を追究し大きな注目を集めている。
●堀江武史(ほりえ・たけし)
1967年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒業。文化財修復・複製、縄文遺物と現代美術の展示などを手掛ける府中工房主宰。考古遺物にさわるワークショップ『ともにかんがえる考古学』なども行う。主な共著、編著に『縄文の断片から見えてくる 修復家と人類学者が探る修復の迷宮』(共著、古小烏舎、2023)『ひとが優しい博物館―ユニバーサル・ミュージアムの新展開』(共著、青弓社、2016)、『総覧 縄文土器』(共著、アム・プロモーション、2008)、『縄文遺物と現代美術 考古学から生まれるアート』(編著、府中工房、2018)ほか。浅間縄文ミュージアムで個展(2019)、国立民族学博物館(2021)、ボーダレス・アートミュージアムNO-MA(2023)に出展。目下、人類の普遍である「美意識」をテーマに企画を思案中。
私の縄文人
写実っていうのはこの世界にあるものを徹底した視覚主義によって自分(人間)のものにする行為ですよね。言ってみればこの世界を自分(人間)が複製して、自分の都合に合わせて満足すること。これを私は「こちら(自分)合わせ」の思考と呼んでいます。海外の事例では数万年前から写実的なことをやっていますが、面白いことに、長く続いた縄文時代の人々は写実的なことをほとんどやりません。どうしてですかね。
そもそも狩猟、採集の暮らしは決して自分の思い通りにはならなくて、日々、あらがいようのない自然に合わせて生きていくほかありません。ものづくりも自分の都合に合わせるよりは規範や素材に合わせた方が長く続けられるし、喜んで使ってもらうものができる。また、思いもよらないものが「現れてきて」たのしい。縄文人のライフスタイルは自然、規範、素材という現実的な「向こう」に合わせることで「現れてくる」獲物や造形、現象を有難く味わい、ともにたのしむというものだったのではないでしょうか。常に「向こう合わせ」のスタイルでいくと余程の事情がない限り、写実的にものを「表す」という思いには至りません。また、「向こうあわせ」の思考が自分以外の他者すべてに当てはまるとすれば、立場の弱い人たちとの接し方は現代人よりもスマートだったかもしれませんよ。
<自然界は唯一無二、人もその一部に過ぎないのだよ>
そういう大きくて謙虚な姿勢によってあの時代を生き抜いたのが縄文人だったと思っています。
※「向こう合わせ」の思考については共著『縄文の断片から見えてくる 修復家と人類学者が探る修復の迷宮』(古小烏舎 2023年)をご参照ください。
『縄文にハマる人々』 上映情報
上映日時:
1月18日(木)~30日(火) 17時25分~19時08分
*24日,31日(水)休映
(2018年製作/103分/日本/ドキュメンタリー)
※日本語字幕・音声ガイドあり
縄文1万数千年を追う、夢と情熱のドキュメンタリー
人類史に残された最強のミステリー。1万年以上続いた「縄文」という謎。 縄文時代。日本人なら小学生でさえ知っているこの言葉。しかし、その実態は知れば知るほど、謎が多い・・・というか、実はほとんどが謎。宇宙人地球飛来説を裏付けるような土偶たちをはじめとする奇妙な造形物の数々が膨大に残されてはいるものの、それらが何なのか、21世紀になった今となっても、誰ひとり真実にたどり着けないまま、やはり謎。 全国100か所にも及ぶ縄文探求の旅の果てにたどり着いた現代人必見の謎の正体とは?
「数千年を自在に行き来する声!」と監督が称賛。コムアイ(水曜日のカンパネラ)がナレーションを担当し、予測不可能な世界へと観客を誘う。縄文時代が終焉を迎えて約2500年。この時間の流れの中で日本人は一体何を失い、忘れてしまったのか。その秘密は21世紀の私たちの根幹を揺さぶり、見慣れた風景を一変させてしまうような、未来へと繋がる新たな世界への扉を開く。
公式ホームページ:http://www.jomon-hamaru.com
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